作るということ

ヨウコから誘われて
小さいときに住んでいたアパートの
大家さんを訪ねた。


なんと35年ぶりである。


めっちゃくちゃ元気な82才、
ごちそうを作ってくれた。


でもオイラ達家族が住んでいた
ときにはうつ病で入退院を繰り返して
いたらしく、こんな老後が来ると
思わなかったと嬉しそうだった。


戦時中に産まれて小学校を
出てからずっと働いてきたという。
これしかないと思ってお手伝いさん、
寮母さん、ヘルパー、家政婦
ずっとずっと誰かのために
ご飯を作り続けてきた
その料理は温かくて和んでしまう。


息子はシェフになり、孫は農業高校の
調理科に入ったと、これも嬉しそうだった。


作るということを改めて見直した。