バチがあたる

オイラは酔っぱらいに優しい。
なぜならオイラも酔っぱらいだからだ。明日はわが身ということだ。
先日飲み会だったが、珍しく「やや」酔っぱらいぐらいだった。
すると帰りの電車にはいるわいるわ酔っぱらいが。
手すりを中心にグルグルまわり、前のおじさんに定期やら
ストールやらをばらっばら落とすねえちゃん。
地べたに座り込むにいちゃん。
なにやら判らない言葉をブツブツいうおっさん。
駅では壁に向かって吐いているやつがいた。


定期おとしねえちゃんはオイラの最寄り駅の数個前までの
定期だったので、降りないようなら声をかけてやろうかと
思ったが、白いストールを思いっきり引きずりながら降りていった。
サダコばりの怖さだ。


自分が「やや」酔っぱらいなのをよい事に
愛情と優越感の混ざった感覚で「ねえちゃんきいつけて帰れよ」と
心でつぶやいた。


のどが渇いたので飲む前に買っておいた○ごの紅茶の新作を
いただく、ごくりごくり、あと一駅、桜を見ながら
さわやかに帰る・・・ はずだった。


ところがその新作紅茶から異臭が・・。
これは慣れ親しんだアイツの匂い。東京湾へ何度もお別れしたアイツの香り。


そうだ、ゲロ臭だ。
よく見ると「なにやら発酵」とか書いてある。
「やや」酔っぱらい状態は一気に「最悪気分」になる。
しかも、花粉症でマスクをしているので異臭がこもって
気持ち悪さに拍車をかける。バチかぶった。ねえちゃんに
優越感などを持ったのが間違いだったのか?神様ごめんなさい、
たちけて・・・


ちゅうか、この新作、どういうセンスねん。アホ。