マサピー伏す

まさに急転直下。


これまでヨイヨイながらもなんだかんだ過ごしてきたマサピーが床に伏した。


発端は灼熱マングの昼間に父の治療院へ一人で出かけた際に道端で身体が強ばり立ち尽くしたことが本人の僅かに残っていた気力を奪い去ったのだ。

その時は来ないマサピーを心配した父が回収しことなきを得たがそれ以来1日の大半を床に伏して過ごすようになったという。


そうなるやキャプテンは早々に寝床を一階へ移動し介護体制を整えた。

自分で介護をしようと体制を整えた訳だ。しかし現実はそう甘くないらしく、痩せ細ったマサピーであっても強ばった身体を支えるのは重労働、膝の悪いキャプテンとともに転倒してしまった。


またヨーコの姉妹のうち、たった一人マングに残っている叔母一号にも大きな負担がのし掛かった。

マサピーの外面良子は研ぎ澄まされたようでマサピーにとって日常である叔母一号とその他(ヨーコや叔母二号やオイラ)などにはヨイヨイの露呈ぶりに差があるようなのだ。

ヨーコもその辺りは気にしてマメに帰るようにはしているらしいのだが…。


ヨーコからマサピーの様子を伝えるメールが入る。

やはりそこにいるマサピーはやや外面のようだ。

ただポータブルトイレを使ったという話しは衝撃だった。


あの誇り高きカミソリマサピーがポータブルトイレ。涅槃化している自分がもどかしい。
中学生のとき当時40才くらいの部活の顧問に思いきり走れないのになんで生きてるんですか?と聞いたことがある。


混濁したマサピーのなかにはどんな感情があるのだろう。

でもどんな思いがあってもオイラはただ生きて欲しいと願ってしまうのだ。