ちいさくなるもの おおきいままのもの

先日の不信感溢れる厄払いのあと、久しぶり(28年ぶりくらい?)に
多摩動物園へ行った。


マングへ戻ってくる前は、伊豆の踊り子
その前は稲田堤に住んでいたので、よく小さい頃は行っていたらしい。
キリンを観てアホ面さげている写真が残っている。
あまりのでかさに驚いていたらしい。


かすかに記憶にあるのは、ライオンバスに乗っていたら
ライオンがガーオとやってきて泣きべそかいたことだ。
なんとなく、谷のような場所でぐるぐるバスで回っていたときに
ガーオとやられたので恐ろしかった。谷のような場所なのも
「逃げられない感」があって恐ろしかった。


その思い出の谷底ライオンバスにも乗ったが、谷底と思っていた場所は
それほどでもなくて、ライオンバスも短い距離をくるくるまわっているくらい
あっけなかった。それでも、うまいことやっていて
ライオンが台に乗っているところぎりぎりを通るので
ライオンを間近に見ることができる。隣に座っていたガキは泣いていた。
バスの両側からきちんと見えるように切り返してよく観させてくれる。
狭いながら良くやってくれるものだと思った。


切り返している間に、メスライオンが台に乗ったオスライオンのほうへ
トコトコ近づいて行ったので嫌な予感がしたが、やはりオスが乗った・・
台でなくメスに・・クスクス・・傑作だ。バスの中に湿った笑いが起こり
ぽかんとする子供。子供よ、すぐわかることだ。


オイラも小さかったんだな、と思った。


伊豆に住んでいたときに大きなクモが出るので本当に恐ろしかった。
しかし、こいつはオイラが大きくなってから観ても大きかった。
しかも小さい頃と変わらぬ印象でいてくれて・・。
今でも泣きたくなる。